竹島「日本領域参考図」1951年10月22日 第12回国会衆議院 平和条約及び日米安全保障条約特別委員会資料

「日本領域参考図」は1951年10月22日の第12回国会衆議院 平和条約及び日米安全保障条約特別委員会で質疑応答の対象となった地図である。この地図にあるのはマッカーサーラインであり、日本漁船の操業許可区域を示すために点線を引いていると政府説明が行われている。このブログでは竹島と日本海と朝鮮半島を扱う

2014/03/12 (水) 11:04 FRUS 内に引用されているラスク文書について

下記は、FRUSに記載されているラスク文書について竹島資料室とのやり取りをコピペしたもの。一部個人情報を隠してある。

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2014/03/17 (月) 16:52 

(伊井様へ お詫びと訂正)Re:FRUS内に引用されているラスク文書について

 

伊井 茂様

先日はご丁重なお礼のメールをいただき、ありがとうございました。
塚本孝委員にお伝えしましたところ指摘を受けたことがありますので、お伝えいたします。

竹島資料室が塚本委員の文面をよく読まずにそのまま貼付してしまいまして、双方にご迷惑をおかけすることになり、申し訳ありません。

3月12日、塚本委員からの教示として、塚本委員作成の文面をそのままお送りしましたが、この文章は、竹島資料室名で返答するという前提で書かれており、塚本委員本人が書いたものとすると、誤解を招く部分がありましたので、訂正させていただきます。

「また、ある専門家から・・・コメントをもらいました」「・・・コメントがありました。」というのは、資料室がある専門家(塚本委員)に聞いたところ(塚本委員から)第3段落にあるとおりのコメントがあったという意味で書かれていますので、すべて塚本委員ご本人のコメントです。塚本委員が他の専門家からそれらのコメントをもらったということではありませんので、ご了解ください。以下の(●)部分です。

(★)部分も塚本委員ご自身のことです。

何卒よろしくお願いいたします。

            竹島資料室 U


3月12日--------------------------------------------------------

先般( 2014年2月23日)はメールをいただきありがとうございました。
竹島問題研究会の塚本孝(東海大学法学部教授)委員より、以下のように教示いただきましたのでお知らせいたします。
今後ともよろしくお願いいたします。

    竹島資料室


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ご質問ありがとうございました。

いわゆるラスク書簡について、文書の存在を否定したり米韓間の秘密文書だから日本側の証拠にならないとする韓国側の主張に対して、FRUSに出ていることが、そのような主張を無力化するのではないか、そのことを検討したことがあるか、とのことですが、
公刊された米国外交文書集に文書の一部とはいえ掲載されているので存在を否定することも秘密文書だと最早いえないというのは、おっしゃるとおりだと存じます。そのような視点からの検討は、島根県竹島問題研究会においてもされていなかったと思います。貴重なご意見をありがとうございました。

ただ、いわゆるラスク書簡シーボルドの意見具申は日本のロビー活動の結果だと言った主張、また、韓国はサンフランシスコ講和条約の当事国ではないので同条約に拘束されないといった主張があることは承知しますが、文書の存在を否定する主張、米韓の秘密文書だから日本は証拠として援用できないとする主張というのは、当方の勉強不足でよく承知しておりません。図書や雑誌論文で展開されている議論なのでしょうか。何か、適当な例を御教示いただければ幸いです。

また、ある専門家(●)から、ラスク書簡は、市販のマイクロフィルムにも収録されている(Gregory Murphy ed., Confidential U.S. State Department Special Files JAPAN 1947-1956, LOT FILES, Bethesda: University Publications of America, [ca.1990], Reel 9)、韓国で出版された資料集にも掲載されているので、文書の存在を否定するというのは無理だろうというコメント(●)をもらいました。秘密文書云々についても、米韓の往復は、独ソ不可侵条約の秘密議定書やヤルタ協定のような意味での秘密文書――両国が公にできないような事柄(他国領土のやり取り)を取り決めた――というわけではないし、韓国政府は、日本の内部文書―― 一国の政策決定過程で作成された部内的な文書――でさえ自国の主張の証拠として援用しているわけであるから(元禄の幕府・鳥取藩往復文書、明治の内務省太政官往復文書など)、米韓両国政府の公式な往復文書を指して秘密文書だから証拠にならないと主張することは無理なのではないかとのコメント(●)がありました

なお、FRUSの脚注を雑誌記事として最初に紹介したのは、塚本孝(★)「サンフランシスコ条約竹島」『レファレンス』389(1983.6)pp.51-63です。この著者(★)は「平和条約と竹島(再論)」『レファレンス』518(1994.3)pp.31-56で米国公文書館の資料を用い、いっそう詳しく紹介しています。その後、竹島問題研究会の最終報告書p.79-に続編を掲載し

http://www.pref.shimane.lg.jp/soumu/web-takeshima/takeshima04/takeshima04_01/index.data/09.pdf


最近も「対日平和条約と竹島の法的地位」『島嶼研究ジャーナル』2-1(2012.10)pp.40-53として再々論しています(英訳版もあります)。

http://islandstudies.oprf-info.org/wp/wp-content/uploads/2013/06/a00002.pdf


ご存知とは思いますが、念のためお知らせいたします。
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2014/02/23 (日) 13:15 FRUS内に引用されているラスク文書について  以前「日本領域参考図」のウェブ公開に際しお世話になった伊井より

 

竹島資料室
ご担当者殿

久しぶりにメールで質問をさせていただきます。以前「日本領域参考図」のウェブ公開に際しお世話になった伊井と申します。

さて、添付画像はFRUS(Foreign Relations of the United States)の1951 Volume VI、1203頁 http://digital.library.wisc.edu/1711.dl/FRUS.FRUS1951v06p1 とその拡大図です。

f:id:kaiunmanzoku:20190221211642p:plain

FRUS(Foreign Relations of the United States)の1951 Volume VI、1203頁 

f:id:kaiunmanzoku:20190221212023p:plain

FRUS(Foreign Relations of the United States)の1951 Volume VI、1203頁の下部にあるラスク書簡の引用部分の拡大




この1202-1203の部分はゲーリー・ビーバー氏によっても紹介されていると記憶しているのですが、頁の下部にあるラスク書簡の引用について「どう評価されているのか」の記憶がありません。

私の印象では、韓国側はラスク文書について存在を否定したり、米国ー韓国間の秘密文書と言うことを理由に日本側の証拠となりえないと主張する傾向があるように思えます。

このページの下部に記載されている引用文は、このような韓国の主張を無力化させる重要な証拠と思えるのですが、いかがでしょうか。


既にこの問題について何らかの討議が行われているのならご教授いただければ有難くお願い申し上げます。

下記は私が昔作った動画です。ビーバー氏の資料をもとに製作したと記憶しております。ご笑覧のほど。

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